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ソーシャルメディア化する新聞

 日本でもソーシャルブックマークやソーシャルニュースサイトが徐々に使われるようになっている。

Socialmedia また、ヤフーニュースやグーグルニュースなどのニュースアグリゲーターサイト(複数の新聞社をはじめ、さまざまな情報源からニュースを集めて整理し、公開するサイト)はますます機能を強化している。例えば2007年1月よりリニューアルしたヤフーニュースでは、提供されるニュース記事に「わかりやすい」「詳しい」など5つの項目でユーザーが評価を付けられるレーティング機能を導入した。集計した「これまでの評価」はレーダーチャート状でリアルタイムに表示され、評価の高い記事はトップページの「ポピュラー」のカテゴリーに並ぶ。また、「リサーチ」のカテゴリにおいて、さまざまな時事問題について「意識調査」「番付」「クイズ」の3形式でユーザーの意見を聞くなど、もっとも先進的なソーシャルニュースサービスになっている。

 これらのサービスの台頭によって、新聞社は単なる一次情報の提供者へと、その役割を縮小させつつある。しかし、新聞社自ら参加型の仕組みを取り入れ、ユーザーとのコミュニケーションを図ろうとする試みもいくつか始まっている。

 例えば産経新聞社では、2006年6月に「新聞2.0」をスローガンに掲げ、ニュースとブログを融合した「イザ!」を立ち上げている。イザ!では、産経新聞とサンケイスポーツ、フジサンケイビジネスアイ、夕刊フジの4媒体から提供された記事をブログ化し、エントリーごとにトラックバックを受け付けている。また、会員向けにブログサービスを提供し、各記事に掲載された「この記事についてブログを書く」ボタンをクリックするとすぐに、元記事に関連したブログが書き込めるようになっている。ユーザーが書き込んだブログのサマリー(タイトルと本文の書き出し部分)や、他サイトからのトラックバックも元記事のページに一覧で表示される。

 記事の選び方もブログで話題になりやすいものを中心に取り上げる方針だ。さらに、産経新聞社の現役の新聞記者による「記者ブログ」も公開し、取材の裏話や記者の個人的なオピニオンを掲載する。もちろん、こちらもトラックバックを受け付ける。また、ニュースに登場するキーワードには用語解説ページ「イザ語」へのリンクが付けられているが、この解説は記者だけでなくユーザーが書くこともできる。

 新聞社サイトによる参加型メディアへの歩み寄りは、地方紙からも始まっている。例えば神奈川新聞社では2005年2月から、同社のサイトをコミュニティーサイト「カナロコ」としてリニューアルし、日本の新聞社として初めて、ニュース記事の大部分をブログのエントリーとして公開した。各記事ではトラックバックを受け付けているほか、事件・事故報道、裁判報道、選挙報道などを除いては、コメント欄も用意されている。

 より大胆にソーシャルメディア化に舵を切ったのは佐賀新聞だ。同社では2006年11月より、自社サイトにSNS「ひびの」を追加した。新聞社のサイトにSNSを導入するのは日本で初めてのことだ。既存ユーザーからの招待が基本だが、新規登録も可能。既存のニュースサイトに「ひびの」を融合させたスタイルで、速報系のニュースはこれまで通りオープンに公開されている。

 読みたいジャンルのニュースを選択して表示できるほか、ニュース企画やテーマごとの特集記事などのコンテンツもひびの会員限定で公開する。また、コラム記事と連動したコミュニティーも運営するという。

 カテゴリには「育児」「レジャー」「学ぶ」などがあり主婦層に人気が出るのではないかと思っていたら、やはり主婦の会員が増えているとか。携帯電話で日記をバンバン更新しているのだそうだ。

 女性会員のコミュニティーも元気で、「みんなでピクニックに行こう。佐賀新聞さん、バスをチャーターして」といった要望も寄せられているという。地域の中核を新聞が担う……。広告も付き始めたようだし、新聞人としてはうれしい展開だ。佐賀新聞では地域の学校との連携も模索中という。

▼イザ!(http://www.iza.ne.jp/)
▼カナロコ(http://www.kanaloco.jp/)
▼佐賀新聞(http://www.saga-s.co.jp/)
(湯川鶴章)

この原稿は出版に向けた未完成原稿です。引用する際は、ご注意ください。

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