垂直統合モデルの時代-楠正憲氏
国際大学の客員研究員の楠正憲さんに、垂直統合モデルがなぜ有利なのかを聞いてみた。ほんの2、3年前までは水平分業モデルがいいといわれていた。餅屋は餅屋。得意な分野に集中することで、よりよいサービス、製品を低価格で提供できるからだ。ところが最近は垂直統合モデルが増えている。例えばアップルコンピュータの音楽事業。音楽配信の市場「ミュージック・ストア」、楽曲をジュークボックスのように管理する「iTunes」、音楽をモバイルで聴くための「iPod」というように、1つのサービスを提供するものをすべて取り揃えている。
なぜ今時代は垂直統合モデルなのか。楠さんは、ソフトウエアの検査工数の多さにある、と解説する。あらゆるアプリケーションに対応できるソフトを作り、実際に動作するかどうかを検査することが、あまりに複雑になってきている。それなら1つのサービスに限定して、それに必要なソフトからハード、流通経路まで構築したほうが、優れた製品、サービスが短時間に完成するということらしい。
垂直統合の時代には、これまでの工業化時代のキャッチアップモデルはうまく行かなくなる。別の発想が必要になると楠さんは指摘している。
楠さんのこの主張は、楠さんのブログ「雑種路線でいこう」の「GoogleやiPodの共通点と,プラットフォーム戦略の落日」というエントリーに詳しい。
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