ダン・ギルモア氏の事業難航について
米国の参加型ジャーナリズムの研究者ダン・ギルモアさんが昨年秋に来日した際に、彼が取り組んでいる市民記者型のニュースサイトの現状についてある程度の話を聞いていたのだが、やはりうまくいっていないようだ。ビジネスウィーイクが「Great Online Expectations Bayosphere wanted to reinvent journalism. Here's how the dream died」という記事にまとめている(英文、購読料を支払っていないと表示されないかも)。 「ジャーナリズムを作り直そうという夢がどのようにだめになったか」という見出しだ。
ギルモア氏は、市民記者とプロの記者が1つになって新しいタイプの報道機関をサンフランシスコ周辺地域で作るつもりでいた。
ビジネスウィークによると、その計画は次のような理由でうまくいかなかったらしい。
- 記事の配信先を探すのに力を入れすぎた。結局どの新聞社も記事の配信を受けてくれなかった。
- コミュニティー形成に力を入れるはずが、実際のオフ会は1回だけ。
- ギルモア氏は自分のブログエントリーを真ん中に置き、他のユーザーのエントリーは目立たないところに置いた。
これまでに何度も書いているけど、僕自身はこうした市民記者型ニュースサイトが今後盛り上がりそうにないと思っている。その理由として①ブログや掲示板など自己表現のツール、場が既に幾つも存在するから②「市民記者」という肩書きを与えることで書く気が出る人というのは人数的に限定されるから、などを挙げている。
「ジャーナリズム」「記者」という言葉にこだわらずに、特定の問題意識を中心にした質のいい言論空間を作っていれば、その中でジャーナリスティックな活動が行われるようになるのではなかろうか。
日本版オーマイニュースは「既存メディアの権威主義と戦う」という問題意識で運営される計画。それはそれでいいんじゃないだろうか。
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どんな報道機関でも、法務対策をしている。それをしなければ自由に言論することはできぬと、指摘する湯川さんならば、ダン・ギルモアの苦戦は当然だと思っているでしょうね。
私は、市民の発言は、ラーメン屋の頑固オヤジをイメージすればいいと思っている。
ブログ発信を受け取るのはせいぜい数百人/1日。これは、ラーメン屋の1日の客と同じだ。
リンクやトラックバックでひっぱってくるタイプのメディアだと数千/1日になるかもしれぬ。これは、大型店舗。またはチェーン店だ。オヤジ本人がラーメンを作ることはできぬ。
マスコミは、数百万/1日。これは、カップラーメン企業が、人気ラーメン店の味を採用して新製品を発売するようなものだ。オヤジの味がプロたちによって加工された。インターネット市民新聞も活性化すればこのスタイルになるだろう。
ここで気がつかなければならないのは、美味いラーメン屋のオヤジがかならずしも、沢山の人たちに味わって欲しいと思っていないことなんです。
湯川さんが盛り上りそうもないと言っているのは、オーマイニュース日本版のことなのかなぁ。このままいけば、きっとその通りになるけど、もし、何らかの形で私が影響できる立場になれば、すこしは違ってくると思う。
鳥越さんとメイルのやりとりをすることになりそうだけど、期待は捨てていないのです。
(投稿: スポンタ | 2006/08/06 6:29:09)